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腰椎分離症の影響 田中理恵「全種目で不安はない」


田中理恵
「日本オリンピック委員会」より引用

ロンドン五輪に出場する体操女子日本代表のエース、田中理恵(25)選手が、慢性の腰椎分離症を患っていることが14日、分かった。

症状は徐々に改善しつつあると言うが、悲壮な覚悟を“理恵スマイル”で覆い隠した。田中理恵はマスコミに対して、笑顔で手を振って決戦の地へ旅立ったが、その体は深刻な状態にあるようだ。

塚原千恵子・日本女子監督によれば、症状は徐々に改善しつつあるが、8日に都内で行われた実戦形式の試技会でのミスは腰椎分離症の影響が大きいと話す。

田中自身もマスコミに対して、

「国内合宿の試技会でミスが目立ったのは、高校時代に患った、第4、第5腰椎分離症の影響が大きいです。でも、試技会の後は調子が上がっています。疲れはもうない。今は全種目で不安はありません。」

と笑みを浮かべこのようなコメントを残している。

田中理恵は高校時代から腰椎分離症の持病を患っていたようだが、現在は入念なストレッチやマッサージなどで徐々に回復に向かって、競技にはさほど影響はないようだ。

田中理恵は、1987年6月11日生まれの今年25歳。和歌山県岩出市出身で、和歌山県立和歌山北高等学校、日本体育大学卒業。日本体育大学大学院修了を得て、現在は同大学研究員。また、兄と弟も同じ体操選手である。

父親が体操クラブを開いていたこともあり、体操を始めたのは6歳の時。母親も元体操選手という体操一家で育った。

中学生の時は全国大会で活躍したが、高校時代は成績に伸び悩み、自暴自棄になったこともあるという。高校卒業後、日本体育大学に進学。そこから才能が開花し、2010年の全日本選手権では4位入賞を果たす。

そして、NHK杯の出場権を獲得し、世界選手権代表入りへ大きく前進した。また、同大会において、田中の兄である、田中和仁も男子総合4位・種目別順位1位となり、日本の体操界史上初となる兄妹同時の世界選手権代表入りを果たした。

その後、田中理恵は2012年4月に行われた全日本選手権では個人総合で初優勝を飾り、同年の5月に行われたNHK杯でも体操女子個人総合において初優勝を果たした。

この成績が認められ、ロンドンオリンピックの日本女子体操代表選手として選ばれた。また最近では、その美貌が世間の注目を集め、様々なバラエティ番組やCMなどにも引っ張りだことなっていて、20代~40代の女性を中心に大きく支持を集めている。

今回、田中が抱えている腰椎分離症は体操やサッカー、野球、ラグビーなど激しいスポーツをする選手によくみられる。腰椎分離症で悩まされた、プロのスポーツ選手と言えば、プロ野球巨人に所属する高橋由伸だ。

高橋由伸は激痛に耐えかね、手術をして選手として復帰したが、その後は良い成績を残せていない。それだけ、腰椎分離症による影響が大きいのだろう。

腰椎分離症とは、腰椎と腰椎の間の骨が激しい運動などにより、離れてしまう、いわば骨折をした状態。腰椎分離症になったことがない方は、どのような痛みか想像することは難しいと思うが、ある医師によれば、酷い方は立ち上がることもできず、車椅子生活になる方も多くいるという。

また、手術をしたとしても完治するのは難しく、再発するリスクも大いにあるという。そして、腰椎分離症は激しい運動をするスポーツ選手に多くみられるが、同じ位に発症するのが、小学校高学年~中学生にかけてだ。

その理由としては、体が未熟の時期に激しい運動やスポーツをすることにより、成熟しきっていない骨が離れてしまうこと。また、腰椎周りの筋力がしっかりと発達していないことが原因とされている。

腰椎分離症の治療方法としては、安静にしていることや薬物療法が一般的だ。だが、安静や薬物療法ではあまり改善されないと良く聞く。

急性期の痛みが大きい場合は、コルセットなどをして安静を求められるが、ある程度痛みが引いてきたら、腰椎周りの筋力を強化しながら、崩れた体のバランスを整えない限り、腰椎分離症を完治させていくことは難しいという。

また、重症な患者さんは、手術をすることが求められるが、完治させることはなかなか難しく、腰椎分離症の手術をした80%以上の方が、3ヶ月以内に痛みやしびれなどの再発をしているという。

そして、腰椎分離症は痛みが出る前から発症していることが多く、激しい痛みを感じ、整形外科などでレントゲンを撮って、初めてそこで気が付くという方がとても多い。

痛みが出る前に出来ることは、成人の男性であれば、自分の体の状態をしっかりと把握し、少しでも腰に違和感を感じたのであれば、出来るだけ早めに診断を仰ぐことが大切だ。

幼少期の場合は、子供は自分の体の違和感を感じることは難しいため、親がしっかりと子供の体のメンテナンスをしてあげることがとても重要だ。

子供の体をしっかりと把握し、また、腰に痛みなどはないか、違和感はないかなど、しっかりと親が問診をし、子供に何か異常を感じたのであれば、病院などで診断を受けることが大切だ。

田中選手は高校時代の時に腰椎分離症を発症した。今回のロンドンオリンピックは多少不安を抱えることになるが、日本の日の丸が真ん中で見れることを、ぜひ期待したい。


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